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施工概要
地域 江東区深川
工期 38日間
				施工内容  100㎡(路面店舗)
				
				・元作業所をダンススタジオに改装
・水廻りのプラン変更
・新規玄関とエントランス外壁造作
・輸入壁紙を使ったデコレーションリフォーム
				 お客様との出会い・ご依頼内容           
			
				「良い物件を見つけました、是非お見積りをお願したいと思います・・・」
			
				長年海外のバレエ団で活躍されていたという先生からメールをいただきました。自分達のスタジオオープンに向けて動き始めたのだそうです。
			
				“見つけた物件は人気がありそうだったので、すでに申し込み済です。その物件を改装工事する業者を探しているうちにエーゼン大塚建設さんを見つけました。
			
				ブログなども全て読ませていただき、大塚さんのクライアントと向き合う姿勢がとても素敵で、スタジオの仕上がりも大変気持ちがこもっていて素敵だなと思いました”
			
				「バレエダンサーはアーティストなので、どこか美に浸って酔える自分でないと伸びません。殺風景で美の要素がないスタジオでただ技術の修行をするだけでなく、子供たちにもセンスの良いスタジオで美意識も磨いてほしいという私の理想があります」   
			
				そんな熱いメールをいただいて大塚とマサコさんは黙って居られません。添付されていた資料からすぐに概算見積もりを作りました。そして1週間後、現地調査に向かう事に・・・
			
				 施工前                              
			
				時間がない!賃貸契約が出来るのか?
			
物件はブルーボトルコーヒー清澄白河店にほど近い住宅街のS造ビルの1階。住宅街とは言え下町深川の町工場や倉庫などがぽつぽつ残っており、この物件も倉庫・作業場としてテナント募集していました。柱がない100㎡の大空間でしかも路面店舗!なんて魅力的な立地でしょう。すでに申し込みをされた先生の気持ちがわかります。
路面店舗なので防振対策は不要、防音工事についても向かいは車庫で道路面に多少音が漏れても問題なさそうです。マンションに面する裏手の窓もこのままでOK。オープン後、もしクレームが来たらその時にインプラスで2重窓にすれば対応できます。ここはバレエスタジオに理想的な環境でした。
問題はタイムスケジュール
業者選びと。融資の申し込みとで時間はドンドン過ぎていき、その間も大家さんには賃貸契約を待っていただいている状態です。「そろそろ返事を聞かせて欲しい」という時期に来ていました。それには2階にお住いの大家さん達にもレッスンの音で迷惑は掛けない事のご説明も必要です・・・
				 施工中                                 
			
				解体しながら欲が出て・・・
			
				将来の原状回復を踏まえてどこまで撤去解体するか先生達と着工直前まで打ち合わせを重ねました。結局天井を解体する事以外に和式便器だったトイレと流し台を撤去することに。「梁下は壊してもせいぜい3㎝しか上がらないのでそこはそのままにしておきましょう」と説明してにもかかわらず解体してみると鉄骨梁まで7㎝もふけていました。
			
				「梁下を壊すと天井が7㎝も高く出来ますけどどうしますか?解体の親方が男気をみせてくれて追加の処分費だけ負担してくれたら解体作業費はサービスでいいと言ってくれてます!」
			
				そんなラッキーが重なり、梁下のモルタルも撤去することになりました。
			
				デッキ下に吹き付けてあった耐火被覆も検査機関の調査でアスベストの含有がないと確認されました。安心して工事も出来ますし、生徒さん達も安心してお教室に通えます。
			
				定番の墨出し確認
			
				解体後、先生達に立ち会っていただいて墨出し確認。間仕切りの位置を緑のテープでマーキングしたり、大きさ感を体感してもらうためにプラダンで壁を作ったり、家具を配置します。相変わらずのアナログ作業ですが、これが一番わかりやすいですね。準備する手間暇は掛かりますが、先生方がイメージを明確に持てるので後から変更するという事がありません。スムーズに作業が進められメリットがあるのでこの位の手間暇は惜しみません。
			
				照明にこだわる
			
			
				先生達がスタジオに求める美の要素のひとつが灯り。ただ亜美先生は電球色の丸い光源をイメージしていて、その一方で洋先生は十分な明るさを確保するための昼白色をイメージしていました。
			
				今まで作ってきたバレエスタジオは全て開放型の蛍光灯やLEDベースライトで昼白色でした。スタジオの大きさや天井高に合わせて台数をアレンジしてきた事はありますが、電球色を採用した事はありません。同じワット数でも電球色の方が暗く感じます。そこで電球色のスタジオがどういう明るさ感なのか見学させていただきました。
			
				その印象を持ち帰り現場で早速照明のテストをしました。100W相当のLEDダウンライトを設置したプランはスタジオの床に明暗のムラがある上に明るさ的に物足りませんでした。そこでデザインしたのがダウンライトの間にLEDベースライトを追加する事で適切な照度を確保する照明ユニット。特にダウンライトは昼光色から電球色に色合いを変えられる調色調光タイプで、レッスンの内容やダンスの演出にあわせて照明を使い分けられます。
			
				忙しくてなかなか現場に来れない先生達との打合せ
			
				工事中LINEで情報共有しながら作業を進めました。
			
				解体してスケルトンになった躯体をまじまじ眺めると、当初の予定通りに納まらないものが出てきます。ここではエアコンがそうでした。忙しい先生達にPCメールで図面を送っても確認していただけるのは夜間です。回答が来ないと現場の作業は止まってしまいます。そんな時にLINEが大活躍しました。
			
				エアコンのプラン変更案をすぐに送ります。加えて取り付け後のイメージが分かるように大工の親方にポージングしてもらって写真を撮って、スマホのアプリでエアコン室内機を書き入れた物も送りました。即回答をいただけたのは言うまでもありません。
			
				現物サンプルで防振床の仕様を決める
			
			
				バレエスタジオで重要なのが床。今回は路面店舗なので床の防振対策は必要ありません。ただ、快適にレッスンが出来る下地の組み合わせを探るために現物サンプルを用意して先生達にジャンプして感触を確かめていただきました。
			
				すると、飛んでいて一番心地良いのは万協の置床を使った下地でした。「これいい感じ~」と亜美先生の目がハートになっていました。
			
				でも「世界のどんな条件の舞台でも踊れるように・・・」という指導がメザミバレエスタジオのポリシーです。快適すぎる床はそれに反します。
			
				泣く泣く万協を諦め、防振マットタイプの下地に決まりました。
			
				そのかわり防振マットの上に重ねる合板仕様にはとことんこだわりました。
			
				パーチ+12㎜合板と12㎜合板+12㎜合板、そして12㎜合板+9㎜合板の3種類で飛び比べをしました。私も一緒にジャンプしたのですが、合板の組み合わせによる違いは全く分りません。でも先生たちは、「組み合わせを変えるだけで全然違う!」と嬉々としていました。さすがアスリートですね。一般人には感じられない違いを体感されているようでした。
			
				水廻りを改造
			
			
				着工前から悩んでいた項目のひとつが水廻り。
			
				将来の原状回復を考えると果たして改造して良いのかどうか?意見がまとまっていませんでした。
			
				でも、ある時先生たちは吹っ切りました。
			
				「トイレも洗面も給湯器も今よりも快適に使えるんだから、わざわざ使いにくい旧タイプに戻せってことはないだろう!」
			
				という訳で今まで汽車便だったトイレを洋風便器に改造です。快適に使えるように奥行きを広げ、扉の位置も思い切って変えた結果、スタジオは使いやすく、鏡も大きな物が設置できました。
			
				洗面は向かい側に移動、瞬間湯沸かし器も撤去、給湯器を新設しました。
			
				壁紙の色きめもこだわって・・・
			
			
				墨出し確認の帰りに永代ショールームで1回目の壁紙選びはしてあります。テクスチャーや色調など大まかなスタジオのイメージを全員が出来ています。
			
				それを元に大きなサンプルを取り寄せました。内装下地が出来上がった頃、そのサンプルを使って今度は現地で色きめの打合せ。みんな真剣に意見を出し合いますから時間はあっという間に過ぎていきます。おかげでオンリーワンなスタジオになりそうです。
			
				玄関ドアを新設
			
				いよいよ工事も後半戦、アルミサッシの引違い戸だった入口を大改装!開きドアを新設しました。さらにアイアン塗料でデコレーション。メザミカラーに近いシュペンハンザーのダークブルーです。
			
				取り外したアルミサッシは将来の原状回復の時に戻せるように、壁の内側に収納しています。
			
				それを取り出すのは遠い将来でしょうから、忘れてしまっているかもしれませんね・・・(笑)
			
				リノリウムと鏡を貼って完成
			
					バレエスタジオの床に適したリノリウムで採用したのがTFリューム。
				
					鏡はL型の2面に貼りました。
				
					「狭く感じるので柱の横にも鏡を貼りたい」という洋先生のこだわりで
				
					総延長14mのシームレスな鏡で大迫力のスタジオになりました。
				
						 担当より                            
					スケジュールが一杯だけど是非やりたい!
						スタジオオープンに向けた熱い思いのこもったメールをいただいたその時期は着工予定の工事をが重なっていてスタジオリフォームの対応が出来るかどうかわからない状況でした。
					
						「おふたりとも凄いキャリアの方よ、なんでそんな人がうちに問合せしてくるのかしら・・・?
					
						ていうかうちでいいの?」
					
						亜美先生と洋先生のプロフィールを見つけたスタッフのマサコさんが驚き
					
						そのプロフィールを見た僕もビビリました。
					
						うちでいいのか?満足していただけるのか?それに工事のスケジュールが組めるのか?
					
						ネガティブな思いが頭の中を駆け巡りましたが、その一方でハートは熱く叫んでいました。
					
						「是非スタジオリフォームのお手伝いがしたい!・・・」
					
						ふたりの魅力にどんどん引き込まれて・・・
					
						現地調査でお会いしたおふたりはモデルのようでした。でもその容姿以上に驚かされたのがスタジオを運営するビジネスマインドの高さです。融資先に提出すると見せられた事業計画書はビックリするようなクオリティ。
					
						「コピペして使いたい・・・」と一瞬魔が差したくらいです。
					
						そんなおふたりが目指すスタジオは驚く事に
					
						条件の良すぎる床は求めない!と言うのです!?
					
						普通は快適な床を求めるものですがそれには理由がありました。
					
						「海外の舞台は穴が開いているようなところもあるんです」
					
						とにかくコンディションが悪いのだそうです。そんな舞台の本番でも生徒さんに実力を発揮してほしい。その為に条件の良すぎるスタジオは作らないと仰っていました。
					
						他にも看板を作ってくれるというご友人が超個性的!
ハーレーにタンデムでまたがり現場に来たお友達夫婦は綺麗な小麦色。一瞬怖い人たちかな?と不安になりましたが、レイバンを外したす瞳はキラッキラでもの凄く良い人達。
					ハーレーにタンデムでまたがり現場に来たお友達夫婦は綺麗な小麦色。一瞬怖い人たちかな?と不安になりましたが、レイバンを外したす瞳はキラッキラでもの凄く良い人達。
						壁紙の色決めをしていて煮詰まってきたときも
					
						「こうしていろいろ提案してもらって、すきな壁紙を選べるのって贅沢な事だよね」とガス抜きをしてくれます。
					
						僕らもサプライズを
					
						そんなビックリの中で進める打合せや工事は本当に楽しかったです。
					
						僕らもスタジオ作り以外に何か貢献したいと思うようになりました、そしてある晩こっそりスタジオに潜入しました。
					
						マサコさんがスタジオPRのチラシを作り、それを外に貼り出すのです。
					
						深夜、自動車のヘッドライトに照らされながらの作業は超怪しいものでした(笑)
					
						他にもアルミサッシに塗るアイアン塗料の色を決めるために、マサコさんが色サンプルを自作したり。バレエバーの収納スタンドをオリジナルで製作したり。楽しい作業でした。
					
						何より先生達が一緒になってアイアン塗料で塗装したり、看板文字を貼ったり、IKEA家具を組立ててみたり、まるで学園祭の準備のような時間でした。
					
						先生のメンタルの強さを実感
					
						そんな楽しい工事のメザミバレエスタジオですが、大変だったのが実は賃貸契約でした。
					
						「大塚さん、防音対策について上手く説明が出来なくて困っています・・・」
					
						どうやら行き違いがあり、大家さんは賃貸契約の場で工事の説明を聞けるものと思っていたようです。
					
						すぐに仲介不動産会社に向かと、職員室に呼び出された学生のような亜美先生がいました。
					
						仲介の不動産担当者も、管理不動産側に座っていて全く味方がいない、一人ぼっちのような状況です。
もの凄いアウェーなピリピリした空気でした。
					もの凄いアウェーなピリピリした空気でした。
						「お声掛けいただいてありがとうございます、改修工事をします大塚です。皆様の不安や疑問にお答えするために伺いました。どうぞご質問ください」
					
						幸いにも工事の責任者であり、防音防振の専門家が来たという事で空気は和らぎました。大家さんのご心配は、2階自宅への音漏れだけでなくご近所へ迷惑が掛からないようにしたいという思いだったので、防音対策の技術的説明をし、工事途中で音漏れテストもするという事でご了解を得られました。
					
						賃貸契約は無事完了です。
					
						それにしても、あのヘビィな環境にたった一人で対峙していた亜美先生のメンタルの強さには脱帽しました。
					
						さすが、海外のバレエ団で鍛えられているんですね。
					
						きっとメザミバレエスタジオで育つ生徒さんも、強いメンタルを身に付けるんでしょうね
					
						そんな亜美先生と洋先生が運営するスタジオでは世界レベルの水準で日々レッスンが行われ、コンクールの指導体制も充実、海外から招待した講師による特別レッスンも行われております。
					
						将来江東区から世界的なダンサーが生まれるんだろうなと、僕らは楽しみにしています。
					
						事務所から近い事もあり、お引き渡しした後も公私にわたりお付き合いが続いています。
					
						実はうちのマサコさん、メザミバレスタジオでレッスンを受けているんですよ・・・
					
						【MES AMIS BALLET STUDIO さんからのご感想】
					
						スタジオ工事をするに当たって、予算内で自分達のこだわる希望を取り入れてくれる業者が見つからずに困っていました。そんな時インターネットのブログでエーゼン大塚建設さんを知りすぐに相談メールをさせていただきました。
					
						工事が始まってからもそうでしたが、工事前のこちらからの相談一つ一つに親身に対応してくださった事が嬉しくて、それが決め手となりエーゼン大塚建設さんにリフォーム工事を依頼しました。
					
						時間をかけてアイディアを出し合いながら、選びに選んで決めた家具・壁紙・色・・・スタジオ内の全ての物に囲まれて本当に満足しています。マサコさんが選んでくれた講師ルームの壁紙がとても落ち着きます。
					
						このスタジオが、この先たくさんの思い出でいっぱいになって行くのが本当に楽しみです。内覧会ではゲストの方々が「小さな気遣いが詰まったスタジオ」と言ってくださいました。
					
						大塚さん、マサコさん、職人の方々、本当にありがとうございました。
					
						MES AMIS BALLET STUDIO 
					
						MES AMIS BALEET STUDIO さんのHPはこちらから
					
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